体験の振り返りへの疑問
森林浴の最後に、順番に今日の森林浴はどうだったかを順番に発表させられることはあるあるですよね? 「体験の振り返り」とか「体験のシェア」とか言われているやつです。
より良いサービスを提供するための改善策のヒントを得るのが目的であれば、対面で体験の振り返りはやらない法が良いのではないかと鎌倉トレイルセラピーでは考えています。
もちろん、参加者が対話の場があることを承知しているならば話は別ですが、そうなると森林浴は他人との対話のための触媒であって、ワタシと森との対話がメインなはずの森林浴とは違うアクティビティになってしまいます。ここでは、より良い森林浴のサービスを提供するための改善策のヒントを得るのが目的の場合に限定した話とします。
🟩 対面での体験の振り返りへの疑問
体験の振り返りを対面で行うことについて、鎌倉トレイルセラピーでは以下のような疑問を持っています。
人前では良いことしか言わない日本人の特性
日本人は概して面と向かった状態では、良いコメントしか言ってくださらないですよね?
一般論になりますが、サービス提供者が、サービス向上のために知りたい問題点や改善案をユーザーから得るためには、対面ではなかなか難しいことです。だからサービス提供者は、対面ではないアンケート形式でユーザーからコメントを得ようとするのです。
鎌倉トレイルセラピーでは、森林浴においても同様だと思っています。
人前で話すのが苦手な参加者もいるはず
自分の体験を話したくて仕方がない参加者や自分の意見に共感してほしい参加者、さらには、良いコメントをほかの参加者の前で言ってほしい主催者にとっては、対面で行うメリットはあるかもしれません。
ですが、人前で話をするのが苦手な参加者にはとってはどうでしょうか?コメントを求められたら、どう感じるか考えたことはありますか?急に振られて交感神経が爆上がりしてしまい、せっかく森林浴で時間をかけて副交感神経を優位にしてきたのが最後に台無しになってしまいますよね?
同調性バイアスが働く可能性
対面の体験の振り返りの際、誰かの「良かった」というコメントに対して
「そーよね〜」
「そーそー」
「わかるぅ〜」
「うん、うん(うなずき)」
なんて共感の言葉が他のお客様から挙がろうものなら、
「”みんな”褒めてくれたわ~。超ウレシー🤩」
サービス提供者側は舞い上がってしまい、知らず知らずのうちに自己満足に陥ってしまう危険性があります。
実際は”いち、にー、たくさん”程度なのに、、、。
また、他の人と相反するようなコメントは、その場の空気を読んで遠慮しがちですよね?
鎌倉トレイルセラピーのプログラムを受講するうえで、「ワタシの心地よい」を持ち帰っていただくよう心がけていただいています。だから同調性バイアスによって、ご自身のピュアな体験や感じたことが、他人のコメントで歪められてしまっては困るのです。
🟩 鎌倉トレイルセラピーの改善策
鎌倉トレイルセラピーでは、以上の疑問点や問題点の改善策として、以下の施策を実行しています。
対面で体験の振り返りをしない
対面での体験の振り返りの時間を敢えて設けないようにしています。
対面の体験の振り返りを行うサービス提供者側としては、その場で皆さんからのコメントが欲しいのでしょうけれど、参加者側からすると他人の体験やコメントを聞いたところで、その日のワタシの森林浴の効果が変わることはないですよね?つまりあまり意味がないのではと考えています。もちろん、他の参加者のコメントで新たな気づきが得られる可能性はあり得ると思いますがそれはココでの目的と違います。
その代わりに、プログラム終了後から帰宅後に、おひとりでゆっくりと振り返っていただき、オンラインでアンケートにご回答いただいています。こうすることで、人前で話すのが苦手な方の交感神経を爆上がりさせる心配も不要です。
アンケート用紙は使わない
黒いクリップが付いた細~い鉛筆でアンケート用紙に回答してもらい、書き終わった方から退室してもらうという「あるある」なことはしないようにしています。
なぜならば、アンケートに回答する側からすると、早く帰りたいので書きにくい鉛筆で手短に回答しますよね?そのような紙アンケートからは、良いコメントだけでなく悪いコメントも含め本当に役に立つコメントは得られにくいという落とし穴があるのです。
それよりも、帰りに立ち寄ったカフェや電車の中で森林浴の体験を振り返っていただき、使い慣れたスマホで回答するほうが、回答する側からするとその場でアンケート用紙に回答するよりもずっと都合が良いはずです。さらにゆっくり振り返りながら非対面で記入できるので、アンケートの回答から得られる情報量が多くなり、役に立つコメントも多くなるというメリットがあります。
また、使い捨てになってしまうであろう紙のアンケート用紙を使うのはサステナブルな行動ではありません。森林浴のプログラムを、自然に優しいアクションを考えるきっかけづくりの場と位置づけている鎌倉トレイルセラピーでは、参加申込なども含めてオンラインで回答するスタイルにしています。さらには紙のチラシや使い捨てカップの使用を廃止しています。
プログラムの最終ゴール実現に活かすため
鎌倉トレイルセラピーのプログラムの最終ゴールは、体験での気づきや得たことを持ち帰って日常に活かし、心地よさの嵩上げ、さらにはウェルビーイング向上に活かすことです。その場限りのイベントではない点が、同業他社(者)との大きな違いです。
そのゴール実現のためには、他人の体験を聞いたり共感したりすることよりも、おひとりでご自身の体験を内省して文字化することで意識化を促し、その結果日常にも活かしやすくすることのほうが重要です。
データで入手し集計を効率化
ワンオペでプログラムを催行していトシローは、結構いっぱい一杯な状態でもの物忘れが良いという特性があります。ですので、対面でいただいた貴重なコメントが右から左に通り抜けてしまったり、すぐに忘れてしまいがちです。
だからこの特性をカバーするために、コメントはテキストデータとして入手したほうが、後々の集計➔改善案の策定➔実施のサイクルを考えるととっても都合が良いのです。
また、後でコメントをエクセルにまとめ直すといった余計な作業の手間も省け、タイパが向上するという運営上のメリットもあります。
鎌倉トレイルセラピーの活動は、全てトシローがワンオペで運営しているため、イレギュラーな対応は排除して効率化や選択と集中は必須です。一見不親切で融通が効かないように感じられるかもしれませんが、間違いを起こしてお客様にご迷惑をかけしないようにするための予防策なのです。そもそも一般論で考えても、サービス提供者側として、効率化や選択と集中は必須事項ですよね?
なお、鎌倉トレイルセラピーでは、申込みやアンケートをオンラインで回答することを参加必須条件にさせていただいています。
🟩 まとめ
これらのことから、鎌倉トレイルセラピーでは、最後に対面で体験のシェアは行わず、紙のアンケートもしていません。もちろん、対面形式には対面形式なりのメリットもあると思いますが、おひとりで体験を内省していただき、オンラインで回答していただくほうが、上述のとおり鎌倉トレイルセラピーの運営スタイルにはメリットが多いと現時点では感じています。
「クセ強な」鎌倉トレイルセラピーですが、それはゼロベースで従来の他所がやっているようなやり方に疑問を持って、違うやり方を試しているからなのです。その点をご理解したうえで、多様性に対して寛容な姿勢で見守っていただければ幸いです。


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